考えられる原因
基礎が身についていないから
言わずもがな、基礎が身についていなければ模試や入試の問題など解けるはずもありません。
基礎知識の問題で、その答えがなかなか出てこなかったり、その用語についての説明ができない状態ではないですか?
まずは反復練習で基礎知識をしっかり身につけましょう。
基礎問題の場合、問われてから考える時間ができてしまうようでは、まだまだ練習不足です。
一瞬で答えが引き出せる状態になってこそ、トップレベルの思考と言えます。
入試レベル問題の練習不足
基礎ができていることは最低条件ですが、基礎ができていても入試レベルの問題ができるようになるわけではありません。
入試レベルの問題は、基礎知識をどう活用するかが問われます。
知識の活用法は、知識を覚える勉強とは全く違います。
知識を活用する反復練習が足りないと、こうした問題はやはり解けるようにはなりません。
ですから、入試の過去問、模試の過去問などをたくさん解きましょう。
入試問題を解く
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答え合わせ
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解説確認
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復習
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類似問題練習
これを繰り返せば、最初のうちは分からなかった入試問題の解き方・考え方が少しずつ分かってくるはずですよ。
漠然とした勉強になっているから
勉強は、なんとなく漠然と目の前のことだけやっていても効果的に成績をあげることはできません。
生徒それぞれ、「対策テーマ」を決めて勉強することをお勧めします。
では、どんな対策テーマを持てば良いか。
お子さんは、これまでに模試は受験したことはありますか?
受験したことがあるなら、その成績表を上手に活用しましょう。
模試の成績表は、何もお子さんの偏差値や合否判定を出すだけのものではありません。
お子さんが、どんな問題が得意でどんな問題を弱点としているのかを表すものでもあります。
その成績表をもとに、弱点となる分野の対策をしていきましょう。
いつも取りこぼし問題があるから
どの分野も苦手意識はなく、満遍なく得点できているというお子さんもいるかと思います。
しかし、よく見てみるとどの分野でも1問2問の取りこぼしがあり、点数を伸ばすことができずにいる場合です。
1問間違えると2点〜4点分あります。
その科目だけでも、偏差値3〜4ぐらい変わってしまう場合があります。
5科目偏差値にすると、1問の取りこぼしでだいたい偏差値1違います。
その取りこぼしを取れるようにすれば良いのですが、何が原因で取りこぼしてしまっているのかをしっかり分析しましょう。
- 解き方は分かっていたけど、ミスをしてしまった。
- 知識はあったけど、引き出せなかった。その知識を活用する発想がなかった。
- そもそも知識がなかった。自力で解けなかった。
1.解き方は分かっていたけど、ミスをしてしまった。
「1の解き方は分かっていたけど、ミスをしてしまった。」については、単なるミスで終えていたら今後の成長はありません。
厳しいことを言えば、ミスをしないのも実力です。ミスに気づくことができるのも実力なのです。
自分のミスを分析し、「ミスをしない練習」「ミスに気づく練習」を繰り返しましょう。
2.知識はあったけど引き出せなかった。その知識を活用する発想がなかった。
これについては、入試レベルの問題を解く経験値が圧倒的に足りない状況だと思います。
この場合、いくら基礎知識の確認をしてもこうした問題を解けるようになりません。
入試レベルの問題を解く回数を増やして、自分の頭をそういう思考に持っていく必要があります。
3.そもそも知識がなかった。自力で解けなかった。
この場合、まずは知識の習得です。
それほど時間のかかる事ではありませんから、その場でしっかり身につけてしまいましょう。
自力で解けなかった問題は、解説をみてもう一度じっくり考えましょう。
理解できたら今度は自力で解けるまで反復練習です。
その日のうちに理解できない問題も、もちろんあると思います。
じっくり時間をかけて勉強することも必要ですし、その場は切り替えて別の勉強に取り組んだ方が良い時もあります。
それはその時々で臨機応変に!
ただし、安易に先生に質問して早期解決をと考えるのはお勧めしません。
自分で時間をかけて試行錯誤することに意味があります。
1週間は自力で考える時間を持ちましょう。
今後すべき対策
過去問で分野別に傾向を掴む
まずは入試の過去問や模試の過去問を解きましょう。
試験と同じように年度の問題を通して解くと良いと思います。
解いて答えあわせをした後は、それぞれの科目で自分の弱点を分析してどの分野の勉強をしていくかを決めましょう。
例えば、過去問の社会を解いたとします。
社会の入試問題は以下の表のように出題されます。
社会の出題分野 | |
問1 | 世界地理 |
問2 | 日本地理 |
問3 | 歴史(〜江戸以前) |
問4 | 歴史(明治以降〜) |
問5 | 公民(憲法など) |
問6 | 公民(経済など) |
それぞれの分野で9割を目指して勉強しましょう。
勉強する優先順位は、9割に近い分野からはじめて9割にしてしまうことです。
もちろん、1回分の過去問で全てを網羅できるわけではありませんから、4〜6年分の過去問を解いて理解度を分析しましょう。
注意事項
「新しいテキストを購入しよう。」は厳禁
よく、成績が伸び悩む生徒やその保護者がやってしまいがちなことが、これです。
成績が伸びない原因のほとんどは、テキストにはありません。
お子さんの勉強時間・勉強量・勉強方法にあります。
外部に伸びない原因を求めても、なんの解決にもなりません。
今まで使ってきたテキストをどれだけ使いこなしているのか。どれだけやり込んでいるのか。
これまでのテキストをやり尽くしていて、もうワンランクレベルをあげて勉強しようというのであればそれもありかもしれません。
しかし、安易に教材購入に走るのではなく、伸びない原因を自分の中に見出してからにしましょう。
「過去問を後にとっておきたい。」という気持ちは捨てよう!
「過去問を早い段階で解いてしまうと、受験直前の本当の実力が測れなくなってしまうから後にとっておきたい。」という心理が働きます。
しかし、これはあまりお勧めしません。
過去問は入試の出題傾向を把握するために解きます。
その傾向を出来るだけ早くに掴む事で、入試までの限りある時間の中で効果的な勉強に取り組むことができます。
的外れな対策をしても時間の無駄ですから。
もちろん、過去問を使ったパターン学習に依存してしまうのはよくありません。
汎用性のある勉強も取り入れて勉強しなければ、入試本番の突発的な変化に対応できません。
しかし、汎用性のある勉強というのも、入試の問題傾向を知ってこそ取り入れることができるものでもあります。
過去問は、中学3年間の学習を終えた段階で早めに解き始めた方が良いのです。
藤沢の湘南高校受験専門塾 育秀会
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